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伏見神宝神社を鳥居の方に戻ると、鳥居をはさんだ向こう側に「根上りの松」があります。
~前回の記事はこちら~
伏見稲荷大社の見どころ4 隠れた超パワースポット 伏見神宝神社
根上りの松には不思議なご神徳が


根上りの松は一方の根が地表に持ち上がっている形状から、往古(むかし)より「根上りの松」と呼ばれ不思議なご神徳があると伝えられています。
商売をする人、特に証券会社や株に関係する人々からは 値(根)が上がる のを待つ(松) と言われ、縁起が良い松として篤い信仰を得ています。
また、素朴な庶民の信仰として、持ち上がった松の根が人々がひざまずいてお祈りする姿に似ていることから「膝松さん」とも呼ばれ、松の根元をくぐったり、木の肌を撫で身体の痛むところを撫でると 腰や膝の痛みが治るとも言い伝えられています。


この部分は本当に人の足(膝)に見えます。この下をくぐったり撫でたりする人が跡を絶たないため、このようにして祀られるようになったんですね。
「ええから、ちょっと触っていき~」と言われているような、なんだか優しいオーラが出ているような、そんな松の木です。人々の信仰を集めるのも納得できるどっしりとした存在感があります。

根上りの松の隣には形が判別できなくなりつつある狛狐像も。古い古い歴史を感じます。それぞれの像は手のひらサイズで可愛らしく、穏やかな印象。
さて、見どころいっぱいの稲荷山。どんどん先に進みます。

と、思ったらここでも思わず足止め(笑)
鳥居の上にも猫ちゃんが~!
神聖な鳥居ですが、猫ちゃんはそんな鳥居の上でまったりリラックス。ありがたく鳥居をくぐる人間たちを上から見下ろす猫さま。
可愛くてニヤニヤが止まりません。

稲荷山は「お塚信仰」の山。
お塚信仰とは、個人的に信仰する小さな祠やお社(やしろ)、石碑などのことですが、稲荷山を登るととにかくお塚の多さに圧倒されます。
今ではもう信仰されていない様子の風化してしまったお塚も多く見られますが、鳥居とお塚の多さが稲荷山を信仰する人の多さを物語っています。

神様からの歓迎のサイン

神社仏閣好きならご存知の方は多いですが、神様や眷属様が参拝を喜んでくださり歓迎のサインを見せてくれることがあるそうです。
蝶々やトカゲ、小動物等と遭遇したり、虹を見る、突然の風が吹く、細かい雨が降る、紙垂(しで)が一つだけ揺れる、ご祈祷や神事が始まる・・・などの現象は、「よく来た、よく来た」と参拝を喜び、歓迎されているというサインだと言われています。
特に黒い蝶々は珍しく、歓迎されているんだとか♪
石段を登っていると、目の前に黒い蝶々が羽を休めていました。
「やったーー 歓迎のサインや♪」とテンションが上がり、カメラを向けているとしばらくして飛び立ったこの蝶々。その後あちこちにカメラを向けながら景色を眺めていると、てんぽーさんが何度も私を呼びます。
カメラをおろして振り向くと、なんと変な角度で体を硬直させたてんぽーさんの顔にこの黒蝶々が止まっていました(笑)
驚きとともに、滑稽な様子に思わず爆笑。
蝶々が顔にとまるなんてこと、普通あります???
「あっはっはっ!うっそ~ めっちゃ歓迎されてるやんっっ!」と、もはや羨ましいくらいの蝶々との仲良し加減。急いでカメラを向けましたが、その途端にひらひら~っと優雅に飛んで行ってしまいました。
笑いとともに歓迎のサインを見せてくださった稲荷山の神様・眷属様に感謝でした(喜)

たくさんのお塚と鳥居がひしめく稲荷山はとっても不思議で神秘的な空気感。
町の中では嫌われ者のカラスも、神域では神様のお使いとして敬われています。鳥居の上でじっと佇む姿は堂々として見えますね。
次の記事では
伏見稲荷大社の稲荷山にある多くの神社から山頂の末廣大神までを一気にご紹介いたします。