目次
「てんまのてんじんさん」大阪天満宮とは
大阪駅からほど近い「天満(てんま)」というエリアにある天満宮です。
夏になると「天神祭」が催されますが、これは日本三大祭りの一つとされるとても大きなお祭り。古式ゆかしい衣装を着た3000人が街を練り歩き、100隻以上の舟が川面を行き交い5000発の花火が打ち上げられるなど、大阪では非常に人気がある大規模なお祭りです。
天満宮ですので御祭神は菅原道真公。
学問の神様として厚く信仰を集めていますので、受験シーズンには多くの参拝客で賑わいます。


天神橋筋商店街という「日本一長い商店街」からすぐの位置にあるため、買い物や食事のついでに気軽に参拝する方も多いようです。
創始は、奈良時代の孝徳天皇が「大将軍社」という神社をこの地にお祀りされ、それからは大将軍の森、天神の森と呼ばれるようになりました。
平安時代になり、菅原道真公が太宰府へ向かう途中にこの大将軍社へお参りになりました。旅の無事を祈願されたのち、太宰府に無事到着されます。
太宰府にて亡くなられた50年後、この大将軍社の前に一夜にして七本の松が生え、夜ごとにその梢を光らせたということです。
それを聞いた村上天皇が勅命によってここにお社をお建てになり、道真公のお御霊を祀られました。
以来、1000年以上に渡り氏子の大阪市民だけでなく広く全国から崇敬を集めるようになりました。
受験シーズンにはぜひ「通り抜け」を
天神祭で有名な「てんじんさん」ですが、受験生やその親にとってはぜひ合格祈願に訪れておきたい神社です。
さて、こちらの神社にはとてもめずらしい「通り抜け参拝」というものがあります。本殿と拝殿の境目にある「登竜門」というところを通り、学問の聖地である天満宮の御本殿を通り抜けることができる貴重な参拝です。
一年のうちの約10日間だけ「通り抜け」することができますので、受験生必見ですね。

そもそも「登竜門」とは、中国のことわざで「立身出世の関門」という意味。
「龍門」は、龍門山を流れる滝のように流れの早い川。この川を鯉が登ろうとするがなかなか登れない。そんな中、登りきった鯉だけが龍になることができる、という内容の故事なんです。
受験生のみなさんや大切な試験を控えている方たちは、ぜひ急流を登りきり、登竜門を突破していただきたいところ。


さて、この貴重な通り抜け参拝の申込方法ですが、3000円で合格守セットをいただくか、ご祈祷(6000円~)をお願いすると通り抜け参拝の案内をいただくことができます。
合格守セットは、おふだ、絵馬、お守り、通り抜け参拝券の4点セット。絵馬に祈願内容を書いて境内にかけ、おふだは勉強机の近くに置き、お守りはいつも身につけておきましょう。
通り抜け参拝は毎年1月~3月にかけて行われます。日時は毎年変わりますので公式ホームページでチェックしてくださいね。

有名なてんじんさんの梅「刀剣と盆梅展」

梅が有名な大阪天満宮では毎年「刀剣と盆梅展」を行っています。
今年はコロナの影響もあり併設イベントはすべて中止でしたが、例年はデジタル映像と音のプロジェクションマッピングを投影したり、オープンカフェで梅うどんやおでんを提供したり、アートクラフト市や骨董市、陶器市などさまざまなイベントが開催され、とてもにぎやかです。



少し曇り空だったので画像が暗くなりましたが、入り口を入るととても大きく立派なしだれ梅が。堂々としたその美しさにため息がでます。

小さな休憩所スペースが設けられ、盆栽の梅が並びます。絵になりますね~

宮司さんが刀剣の説明をしてくださっていました。キャラクター化された刀剣たちのパネル。若い子たちにも興味を持ってもらえるとっても楽しいアイディアですよね♪


天光丸は八幡太郎義家(はちまんたろうよしいえ)の名で知られる源義家の佩刀(はいとう・腰につけた刀)です。
源義家はのちの源氏の祖先となる英雄で、出身は河内国石川郡壺井(現在の大阪府羽曳野市壺井)。
平安時代、藤原家の摂関政治から白河院の院政に変わりつつある変革期に、貴族の用心棒だった武士の地位を引き上げた武将として後世の子孫にも広く崇敬された武将です。
戦場での活躍も華々しく、7騎しかいない味方が200騎の敵に囲まれても馬に乗りながら見事な弓使いで戦い抜いたという義家は、知略・戦略にも長けておりその強さは「神のごとし」とたたえられたそうです。
新興勢力である武士・義家を警戒した朝廷は、戦が終わっても恩賞を与えなかったのですが、義家は共に戦った配下の者たちの労をねぎらうため私財を投じたと言います。
これに感激した東国の武士たちは義家への忠誠をより強くしたということです。
また、
”前九年の役で大評判だった義家に対し、学者兼兵法家の大江匡房(おおえのまさふさ)は
「器量は賢き武者なれども なお軍の道を知らず」
と厳しく評価しました。
そのことを知った義家は怒るどころか、頭を垂れて匡房のもとへ軍学を学びにいった”
との逸話も残っています。
世間での評判が上がっても、思い上がることなく謙虚に人から学ぶ姿勢を持った人格者であったというお話です。
素晴らしい人物ですね。自分もそうありたいと深く感じるお話でした。
刀剣展では、天光丸だけでなく多くの刀剣が並べられていましたがどれも本当に美しい!
刀職人さんが込めた魂と、それを扱う武将の愛情が伝わってくるかのような静かな迫力を感じました。

刀剣のお部屋の隣から盆梅の展示がはじまります。
「樹齢○百年」というものすごく歴史のある木のオンパレード!
こちらの黒松、幹がうねっています。迫力がすごい。堂々としていて素晴らしい~





室内にはほのかな梅の香りが漂い、なんとも癒やされる空間。何十歳、何百歳という超高齢の盆栽ばかりでしたが、どの鉢も生き生きとした生命力に溢れており、見ているだけでパワーをもらえるような素敵な展示場でした。
出口に近づき、庭に植えられたしだれ梅の木を見ると、たくさんのメジロが集まっていました!
あんまり可愛いので頑張ってカメラを向けましたが、チョンチョンと動く小さなメジロを捉えるのはとっても難しくて断念しました。

白米(しらよね)稲荷社

大阪天満宮は境内がとっても広く、摂社末社も多いです。「おいでおいで~」とされているような気がしたこちらは白米稲荷社。お稲荷様をお祀りしています。
右隣には美しい鳥居が。

こちらは「稲荷奥宮」。
星合茶寮の「すべらんうどん」
さて、広い境内をぐるっと散策していると「すべらんうどん」ののぼりを発見!

うどん大好き三女のレーダーが激しく反応しております。
のぼりには親切に地図まで表示されていたので、迷うことなく「星合茶寮」に到着です。


注文したメニューは「天神ぎつね」「よろこぶ天神天」「よろこぶきつね」の3つ。どれも400円!やす!!
うどんに切れ目が入っていることでお箸がひっかかり、すべらないことから「すべらんうどん」と名付けられたそうです。
おつゆは、しっかりとダシをきかせた薄味仕立て。これぞ関西のうどん!と膝をたたきたくなるような、子供のころから食べ慣れた懐かしい味。安いですが、さすが味にこだわる大阪のお店。本当に美味しいです。
合格祈願に訪れた参拝客に大人気のこのうどん、芸人にも人気があるのだとか。「すべらない」祈願は色々な意味を含んでいますね(笑)

うどんをあっという間につるっと食べちゃったら、次はお餅が目に入りました・・・
迷わず購入!
焼き餅です。アツアツをはふはふ言いながらいただきました。上品な甘さのこしあんが最高に美味しいお餅でした♪

星合茶寮に渡る橋から、池に浮かべた梅の花の形をした台座に「願い玉」を投げ入れ運試しができるようです。

3個500円。一人一個ずつ投げよう!と言って、まずは三女がトライ。
無残に池ポチャ・・・ 結局3つとも三女が投げて、最後は青の花びらに乗りました。それぞれの色で結果を占います。美味しいうどんとスイーツあり、楽しい占いもありで大満足の参拝となりました。

大阪天満宮に近いおすすめホテル
「てんじんさん」は大阪駅にも近いので、近くには宿泊施設がたくさんあります。個人的なおすすめ施設は、ユーザーレビューがとっても高い「桜ガーデンホテル」。


設備のきれいさはもちろんのこと、食事がとても美味しいようです。
それでいてリーズナブル。すっごくコスパがいいです。
少し立地がわかりにくいようですが、位置的には大阪駅、なんば駅へのアクセスもよく、造幣局の桜の通り抜けや大阪城、USJ、海遊館など大阪観光をするにはとても便利な場所。
いいなと思ったのは、無料で自転車を貸出してくれるようです。電車やバスを使うのも観光の醍醐味ですが、自転車で川沿いを走ったり、街中を散策できるのは普段なかなかできない楽しみ方!
ビジネスで利用するユーザーも多いようですが、大阪観光にはかなりおすすめのホテルです。
